「将来、学校の先生になりたい」という夢をお持ちの高校生や、その保護者の皆さん。 いざ教員免許が取れる大学を探し始めると、「どの大学を選べばいいの?」「教育学部じゃないとダメ?」「国公立と私立で何が違うの?」など、たくさんの疑問が湧いてきますよね。
大学選びは、あなたの将来を左右する大切な一歩です。しかし、情報が多すぎて、自分にぴったりの大学を見つけるのは簡単ではありません。
この記事では、教員免許の取得を目指せる大学について、あなたの悩みに徹底的に寄り添い、分かりやすく解説します。
この記事を読めば、あなたが目指す教師像に合った大学を見つけるための、具体的なヒントがきっと見つかります。 ぜひ、あなたの志望校選びの参考にしてください。
教員免許が取れる大学おすすめ一覧

まずは、全国にある教員免許が取得できる大学の中から、特におすすめの大学をピックアップしてご紹介します。 ここでは、大学を比較しやすいように一覧表にまとめ、その後、地域別に代表的な大学の特色を解説します。
おすすめ大学の比較一覧表
大学選びで気になる「偏差値」「所在地」「教員就職率」などを一覧にまとめました。 偏差値はあくまで一つの目安として、大学の特色やサポート体制と合わせて総合的に判断することが大切です。
| 東京学芸大学 | 国立 | 教育学部 | 55.0~65.0 | 東京都 | 教員養成の伝統校。幅広い校種の免許に対応。 |
| 筑波大学 | 国立 | 人間学群 | 60.0~67.5 | 茨城県 | 総合大学の強みを活かした多様な学びが可能。 |
| 横浜国立大学 | 国立 | 教育学部 | 57.5~62.5 | 神奈川県 | 国際色豊かな環境で、グローバルな視点を養える。 |
| 千葉大学 | 国立 | 教育学部 | 55.0~62.5 | 千葉県 | 首都圏にありながら、落ち着いた環境で学べる。 |
| 早稲田大学 | 私立 | 教育学部 | 65.0~70.0 | 東京都 | 総合大学の強み。教員以外の進路も視野に入れやすい。 |
| 文教大学 | 私立 | 教育学部 | 50.0~60.0 | 埼玉県 | 「教員養成の文教」として高い実績と手厚いサポート。 |
| 京都教育大学 | 国立 | 教育学部 | 52.5~57.5 | 京都府 | 古都・京都で、伝統文化に触れながら教育を学べる。 |
| 大阪教育大学 | 国立 | 教育学部 | 50.0~57.5 | 大阪府 | 西日本最大級の教員養成大学。多様なコースが魅力。 |
| 同志社大学 | 私立 | 文学部など | 60.0~65.0 | 京都府 | 教職課程が充実。専門分野と両立して免許取得を目指せる。 |
| 愛知教育大学 | 国立 | 教育学部 | 50.0~57.5 | 愛知県 | 中部地方を代表する教員養成大学。地域との連携も深い。 |
| 広島大学 | 国立 | 教育学部 | 52.5~62.5 | 広島県 | 西日本屈指の総合大学。教育学研究で高い評価。 |
| 福岡教育大学 | 国立 | 教育学部 | 47.5~55.0 | 福岡県 | 九州の教員養成拠点。初等・中等教育に強み。 |
(注)偏差値は河合塾の「入試難易予想ランキング表」などを参考に作成した2024年現在の目安です。学部・学科・入試方式により異なります。
【関東】教員免許が取れるおすすめ大学
【関西】教員免許が取れるおすすめ大学
【その他地域】教員免許が取れるおすすめ大学
教師になるための大学選び4つのポイント

数ある大学の中から自分に合った一校を見つけるために、押さえておきたい4つのポイントを解説します。
1. 取得したい免許の種類で選ぶ
まず考えるべきは、「どの学校の」「何の教科の」先生になりたいかです。目指す免許によって、選ぶべき大学や学部が大きく変わります。
- 【小学校教員免許】
全教科を教えるため、主に教育学部の小学校教員養成課程で取得します。教員養成系の大学が第一候補となるでしょう。 - 【中学校・高校教員免許】
教科担任制のため、専門教科の免許が必要です。教育学部でも取得できますが、文学部(国語・英語)、理学部(数学・理科)、社会学部(地歴・公民)など、専門の学部で教職課程を履修する方法も一般的です。 - 【養護教諭免許(保健室の先生)】
教育学部の養護教諭養成課程や、看護学部など、特定の学部・学科でしか取得できません。志望校が対応しているか、必ず確認しましょう。
【特別支援学校教諭免許】
教育学部の特別支援教育コースなどで取得するのが一般的です。通常の教員免許(小・中・高のいずれか)を基礎資格として取得する必要があります。
2. 国公立か私立かで選ぶ
大学選びでは、学費や教育環境も重要な要素です。国公立と私立には、それぞれ異なる特徴があります。
- 【国公立大学】
最大のメリットは学費の安さです。また、教員養成を目的とした教育大学が多く、同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨できる環境です。 - 【私立大学】
総合大学が多く、多様な学問に触れられる機会が豊富です。都心にキャンパスがあったり、施設が充実していたりする大学も多くあります。ただし、学費は国公立より高くなる傾向があります。
3. 教員就職率とサポート体制で選ぶ
本気で教師を目指すなら、教員採用試験の合格率や教員就職率は必ずチェックしたいポイントです。
これらの数値が高い大学は、それだけ教員養成に関するノウハウが蓄積されており、サポート体制が充実している証拠と言えます。
大学の公式サイトで実績を確認したり、オープンキャンパスで以下のようなサポートがあるか質問してみましょう。
- ・教員採用試験に特化した対策講座
- ・論作文や面接の個別指導
- ・卒業生(現役教員)との交流会
- ・学校現場でのボランティアやインターンシップの斡旋
手厚いサポートは、夢を実現するための大きな後押しとなります。
4. 偏差値と自分の学力で選ぶ
自分の現在の学力と、志望校の入試難易度(偏差値)を照らし合わせることは、現実的な目標設定のために不可欠です。
ただし、偏差値はあくまで大学選びの一つの指標に過ぎません。偏差値だけで判断するのではなく、「その大学で何を学びたいか」「どんな先生になりたいか」を軸に考えることが最も大切です。
模試の結果などを参考に、挑戦校、実力相応校、安全校など、複数の大学をリストアップして検討を進めましょう。
【免許の種類別】おすすめの大学

ここでは、取得したい免許の種類別に、どのような大学がおすすめか、具体的に見ていきましょう。
小学校教員免許におすすめの大学
小学校の先生は、国語や算数だけでなく、音楽や体育など全ての教科を教えるため、幅広い知識と指導力が求められます。
そのため、小学校全科の指導法を体系的に学べる、教員養成系の教育大学や教育学部が最適です。
- ・東京学芸大学
- ・愛知教育大学
- ・大阪教育大学
- ・文教大学
これらの大学は、小学校教員養成の長い歴史と実績があり、カリキュラムや教育実習のプログラムが非常に充実しています。
中学校教員免許におすすめの大学
中学校の先生は、特定の専門教科を担当します。そのため、教科に関する深い専門知識を身につけることが重要です。
教育学部の各教科コースのほか、以下のような選択肢もあります。
- ・国語の先生になりたいなら… 文学部の国文学科
- ・数学の先生になりたいなら… 理学部や理工学部の数学科
- ・英語の先生になりたいなら… 文学部や外国語学部の英文学科
筑波大学や広島大学のような総合大学では、多様な学問分野の中から自分の専門を選び、教職課程を履修することができます。
高校教員免許におすすめの大学
高校の先生には、中学校よりもさらに高度な専門性が求められます。大学レベルの学問を探求し、それを生徒に分かりやすく伝える力が必要です。
そのため、各分野の研究レベルが高い、難関総合大学の専門学部が有力な選択肢となります。
- ・早稲田大学(教育学部、文学部など)
- ・慶應義塾大学(文学部、理工学部など)
- ・上智大学(文学部、理工学部など)
これらの大学では、最先端の研究に触れながら、深い専門性を身につけることができます。
養護教諭免許におすすめの大学
養護教諭(保健室の先生)は、生徒の心と体の健康をサポートする専門職です。免許を取得できる大学・学部は限られているため、注意が必要です。
主に、以下の2つのルートがあります。
- 【教育学部の養護教諭養成課程】
教育的な視点から子どもの健康を学ぶ。 (例:東京学芸大学、千葉大学など) - 【看護学部・医療系学部】
医学・看護学の知識をベースに学ぶ。 (例:千葉大学(看護学部)、日本体育大学(児童スポーツ教育学部)など)
【国公立・私立別】大学の特徴と学費

国公立大学と私立大学では、どのような違いがあるのでしょうか。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
国立教育大学・教育学部の特徴
国立大学の多くは、教員養成を主な目的として設立された歴史があり、教員になるための環境が整っています。
- 【メリット】
・学費が安いため、経済的な負担を抑えられる。
・教員採用試験対策のノウハウが豊富で、サポートが手厚い。
・学生の多くが教員を目指しており、同じ目標を持つ仲間と高め合える。 - 【デメリット】
・キャンパスが郊外にあることが多く、都市部へのアクセスが不便な場合がある。
・教員養成に特化しているため、もし途中で進路変更したくなった場合の選択肢が限られることがある。
私立大学の教育学部・関連学部の特徴
私立大学は、総合大学の中に教育学部や教職課程が設置されているケースが多く、多様な価値観に触れられるのが魅力です。
- 【メリット】
・都心やアクセスの良い場所にキャンパスがあることが多い。
・最新の設備や美しいキャンパスなど、学習環境が充実している。
・総合大学ならではの幅広い教養や人脈を築くことができ、教員以外の就職にも強い。 - 【デメリット】
・学費が国公立大学に比べて高い傾向にある
・学生の目標が多様なため、教員志望者へのサポート体制は大学によって差がある。
学費・カリキュラム・立地の違い
国公立と私立の主な違いをまとめました。
| 学費(年間) | 約54万円 | 約100万円~150万円 |
| カリキュラム | 教員養成に特化したプログラムが中心 | 総合大学ならではの多様な科目を履修可能 |
| 立地 | 郊外にキャンパスがあることが多い | 都市部や交通の便が良い場所にあることが多い |
| 学生の雰囲気 | 教員志望者が多く、真面目な雰囲気 | 多様な目標を持つ学生が集まり、活気がある |
教員免許が取れる大学の偏差値ランキング

多くの受験生が気にする偏差値。ここでは、国公立と私立に分けて、教育関連学部の偏差値ランキングの目安をご紹介します。 繰り返しになりますが、偏差値はあくまで目安です。自分の学びたいことと照らし合わせて、志望校を検討してください。
国公立大学の教育学部偏差値ランキング
| S | 名古屋大学、筑波大学、お茶の水女子大学 | 60.0~67.5 |
| A | 横浜国立大学、千葉大学、広島大学、東京学芸大学、 | 57.5~62.5 |
| B | 埼玉大学、京都教育大学、大阪教育大学、岡山大学 | 52.5~57.5 |
| C | 北海道教育大学、愛知教育大学、福岡教育大学 | 47.5~55.0 |
私立大学の教育学部偏差値ランキング
| S | 早稲田大学、上智大学 | 62.5~70.0 |
| A | 明治大学、立教大学、同志社大学、関西学院大学、青山学院大学 | 60.0~65.0 |
| B | 法政大学、中央大学、日本大学、東洋大学、文教大学、関西大学 | 55.0~62.5 |
| C | 玉川大学、明星大学 | 50.0~55.0 |
(注)いずれも河合塾などのデータを参考に作成した目安です。最新の情報は各予備校の公式サイトでご確認ください。
教員免許と大学選びに関するよくある質問

最後に、教員免許や大学選びに関して、高校生や保護者の方からよく寄せられる質問にお答えします。
Q. 教育学部以外でも教員免許は取れる?
A. はい、取れます。
特に中学校・高校の免許は、文学部、理学部、経済学部、外国語学部といった専門の学部で「教職課程」という科目を履修することで取得が可能です。
ただし、卒業に必要な単位に加えて、教職課程の単位(約60単位)も取得しなければならないため、計画的な履修が必要です。教育学部以外の道を選ぶ場合は、4年間で学びきれるか、大学のサポート体制はどうかを事前にしっかり確認しましょう。
Q. 文系でも理数系教科の教員になれる?
A. 大学受験で理系の学部に合格できれば、文系出身でも理数系教科の教員になることは可能です。
例えば、高校時代は文系クラスだったけれど、数学が得意で、大学は理学部の数学科に進学し、数学の教員免許を取得するというケースです。
ただし、大学の理系学部では、高校で理系科目を履修していることを前提とした授業が行われます。そのため、文系の学部に入学してから理系教科の免許取得を目指すのは、必要な専門科目の単位が取れないため、現実的にはほぼ不可能です。
Q. 通信制大学で教員免許は取得できる?
A. はい、取得可能です。
働きながら教員を目指す社会人や、何らかの理由で通学が難しい人、学費を抑えたい人にとって、通信制大学は有力な選択肢です。
佛教大学や玉川大学、明星大学などの通信教育課程は、教員免許取得の実績が豊富です。
ただし、「教育実習」や「介護等体験」など、指定された場所・期間で対面での実習が必須となります。全ての単位を自宅学習だけで取得できるわけではないので、その点は注意が必要です。
まとめ
今回は、教員免許が取れる大学の選び方について、おすすめの大学や様々な角度からの比較情報を交えて解説しました。
最後に、後悔しない大学選びのためのポイントをもう一度おさらいしましょう。
たくさんの情報をお伝えしましたが、最終的に一番大切なのは、あなた自身の「ここで学びたい」という気持ちです。
気になる大学が見つかったら、ぜひ大学のパンフレットを取り寄せたり、オープンキャンパスに足を運んでみてください。実際にその大学の空気に触れることで、Webサイトだけでは分からない魅力や、自分との相性が見えてくるはずです。
この記事が、あなたの夢への第一歩を力強く後押しできることを、心から願っています。



コメント