「長期インターン」とGoogle検索すると、検索候補に「やめとけ」や「きつい」などのネガティブなワードがよく出てきます。ではなぜ「やめとけ」と言われるのでしょうか。

この記事では、長期インターンについて「やめとけ」と言われる理由や、長期インターンで失敗する理由、後悔しない企業の選び方についても解説します。

長期インターンはやめとけと言われる理由とは？

「長期インターンはやめとけ」と言われる理由は主に3つあります。しかし企業選びを慎重に行うことで回避できるケースが多いです。

学業との両立が難しくなる

長期インターンは、アルバイトのようにシフト制になっていることがほとんどですが、最低出勤時間・日数が設定されていることもあります。実際に、「週に15時間以上（平日のみ）の出勤が必須」といった企業もあるようです。長期インターンに多くの時間を割くことで、大学の授業出席や課題提出に支障が出たり、最悪の場合、単位を落としたりするリスクがあります。長期インターンを検討する際は、本業の学業と無理なく両立できる企業を選ぶようにしましょう。

雑用ばかりでスキルが身につかないこともある

一部の企業では、本来期待されるような実務経験ではなく、単なる雑用・ルーティン作業ばかりになるケースがあります。口コミサイトなどを見ても、「ひたすらテレアポをさせられる企業を選んでしまい、実務的な経験をあまり得られないままインターンを辞めてしまった」といった例が実際に見受けられました。このような場合、スキルアップに繋がらず、ただ時間だけが奪われることになる可能性があります。長期インターンを選ぶ際は、説明会やインターネット等を通じて、具体的な業務内容についてしっかりリサーチしましょう。

成果主義や過度なノルマがプレッシャーになる

一部の企業では、営業インターンなどで成果を求められすぎたり、学生にとって過重な目標が課される場合があります。これがプレッシャーとなり、精神的ストレスを感じたり、インターンが終わった際に燃え尽き症候群のような状態に陥ったりするなど、精神衛生上のリスクがあります。

しかし、このような極端なケースは令和の時代にはほとんど事例がなく、ごく一部の会社・業界に限られます。過度に心配する必要がありませんが、もし心配であれば、事前に企業の文化やインターン生の働き方について確認しておくと良いでしょう。

長期インターンが向かない人とは？やめとけと言われるタイプを解説

長期インターンは向き不向きがあります。この章では、長期インターンについて「やめとけ」と言われるタイプについて解説します。

就職活動のためだけにやろうとしている

「なんとなく就職活動で有利そうだから」といった浅い動機で参加すると、期待と現実とのギャップが大きく、後悔しやすいです。長期インターンが就活で評価されやすいと言われる理由は、本質的に「自分の目標に向けて、周りと協力しながら試行錯誤し、達成する」過程を通じて、協調性や問題解決力など社会人に必要なスキルを得られたことを、具体的にアピールしやすいからです。長期インターンに参加する際は、ただ参加することを目的にするのではなく、スキルの習得など自分なりの明確な目標設定をすることが重要です。

お金を優先的に考えている

時給や報酬だけを基準にインターンを選ぶと、仕事内容やそこから得られる学びに対する満足度が低くなる可能性があります。結果的に長期インターンに対するモチベーションの低下につながり、「やめとけ」という否定的な考え方に繋がってしまいます。長期インターンは、アルバイトと異なり給料を得ることが目的ではありません。社会人に必要なスキルを得ることが目的です。参加する際は、報酬だけでなく経験や成長機会にも目を向けましょう。

受け身・指示待ちタイプ

受け身・指示待ちタイプの指示がなければ動けない学生は、ベンチャー企業などの裁量型インターンでは活躍しづらい可能性があります。そもそも長期インターンは、基本的にベンチャー企業で多く導入されている制度なので、このようなタイプの場合「やめとけ」と否定的な考え方につながりやすいでしょう。長期インターンは企画提案など自主性が問われる業務を任されることが多いので、参加する際は企業側との相性も考えることをおすすめします。

長期インターンは本当にやめた方がいい？メリットもあわせて解説

この章では、長期インターンは本当にやめた方がいいのか検討するために、メリットも紹介します。

社会人と同じ責任感のある仕事が体験できる

実務を任されることで、自分が成果に責任を持つ立場に立つことができます。成果について責任感を持つことで、能動的に行動をするようになり、結果的に責任感や行動力を得ることができるでしょう。また、アルバイトと異なり、自分の業務について他の社員の方やインターン生、ひいては顧客などとも協力することがあるので、強い責任感だけでなく、コミュニケーション能力も培われることになります。これらの経験をすることで、社会に出た際に即戦力として活躍できます。

自己理解とキャリア設計の材料になる

長期インターンは、言い換えれば社会人になった時のシミュレーションです。このシミュレーションを通じて、「自分がどのような働き方に向いているか」、「どんなチームでどのような力を発揮できるのか」など、様々な気づきを得ることができます。これらの気づきは、将来のキャリア選択において重要な役割を果たします。

業界や職種への理解が深まる

実際の現場で働くことにより、興味のある業界や業種について深い理解を得られます。これは、就職活動で自分の志望業界を決める際のヒントになる上に、入社後のミスマッチを回避することにも繋がります。長期インターンでは、志望業界について会社説明会やセミナーでは得られない、リアルな知識や経験を得ることができるのです。

やめとけばよかった…と後悔しない長期インターンの選び方

この章では、長期インターンについて後悔しない選び方について紹介します。長期インターンを選ぶ際のヒントにしてください。

応募前に仕事内容・ミッションを確認する

企業側がインターン生に期待していることや、実際に任される業務内容を事前に把握するようにしましょう。これらの情報と、自分の長期インターンに対する目標や適性を比較することで、企業とのミスマッチを回避し、自分の理想通りの企業でインターンに参加することができます。求人票や面接での「逆質問」では、具体的な業務内容や、得られるスキルについて積極的に確認することがおすすめです。

インターン生の裁量・社員との距離感をチェックする

長期インターンはアルバイトと比べて裁量範囲が非常に大きいです。裁量範囲が大きいほど成長機会は多いですが、一方で社員から放任されすぎると、かえって学びが少なくなるケースがあります。人間は放任されすぎると、自分の現在の許容範囲の中でできることに留まってしまい、新しいことに挑戦したり、変化を起こしたりする機会が減ってしまいがちです。そのため、社員との距離感や関わり方も、求人票や面接の逆質問で確認するようにしましょう。

評価制度やフィードバック体制の有無も調べておく

ただ業務を任されるだけでなく、その任された業務の成果に対して適切な評価やフィードバックがあるかどうかが、インターンでの学びの質を大きく左右します。社員からのフィードバックは、今の自分に何が足りないのかを把握するヒントとなるため、新しく成長する機会を作るためにとても重要です。求人票や面接での逆質問では、フィードバック面談や振り返りの有無なども確認するようにしましょう。

やめとけと言われないために｜長期インターンに向いている人の特徴

この章では、長期インターンに向いている人の特徴を紹介します。長期インターンを検討している方は、後悔のない選択をするためにぜひ参考にしてください。

明確な目的を持っている

「将来のキャリアに役立てたい」「営業スキルを身に付けたい」など、具体的な目標を持って参加している方は、より学びが深くなります。具体的な目標を持っていると、自分から能動的に行動するようになり、積極的な姿勢が行動や成果に大きく影響するからです。長期インターンを検討している方には、自分は何を必要としているのか、どういうことを学びたいのかを、もう一度考えてみることをおすすめします。

自己管理ができる

大学生は長期インターンだけでなく、アルバイトやサークル、そして本業である学業など、複数のことを同時にこなしている場合が多いでしょう。これら複数の予定を調整し、継続的に取り組むには時間管理や体調管理が不可欠です。また、自己管理ができる学生は信頼されやすく、将来的な活躍にもつながりやすいので、社会人にとって必要なスキルとなります。自己管理能力は、忙しい今だからこそ学ぶことができるスキルの一つです。

変化や挑戦を前向きに楽しめる

最初はうまくいかなくても、改善しながら前に進める学生は他の学生よりも大きく成長できます。リスクの少ない安全策に逃げようとするのではなく、今まで経験したことのないものに積極的に挑戦するようにしましょう。長期インターンは、自分で考えながら進める業務を任されやすい性質上、失敗を恐れず挑戦する姿勢が歓迎されやすい特徴があります。このような積極性や行動力は、社会人になれば必須となるスキルのため、大学生の4年間にこそ身につけるべきスキルといえるでしょう。

まとめ

「長期インターンはやめとけ」と言われる理由や、後悔しない選び方について解説しました。長期インターンは自分と相性のよい企業を見つけることができれば、アルバイトでは得られない社会人にとって必要な知識やスキル、将来のキャリア選択のヒントを得ることができるなど、様々なメリットがあります。ネガティブなイメージに惑わされず、この記事を参考に自分に合ったインターンを見つけてください。