インターンに初めて参加する学生にとって、「何を持っていけばいいのか分からない」という不安はつきものです。本記事では、インターン当日に必要な持ち物や便利グッズを、タイプ別・業界別・季節別に徹底解説。さらに、NGな持ち物や印象アップにつながる工夫も紹介しています。忘れ物を防ぎ、安心してインターンに臨むために、この記事をチェックリスト代わりに活用してください。
インターンシップ当日の基本の持ち物チェックリスト

ここでは、インターンシップ当日の持ち物について大学生・高校生に共通する基本的なアイテムから、あると便利なものまでチェックリスト形式で紹介します。
これだけは必須!インターン参加に欠かせない基本アイテム
インターン当日は、契約書作成のための準備物や初めての業務に使用するアイテムまで、様々なものが必要になります。ここでは、トピック別に持ち物を紹介します。
契約書の作成に必要なもの
長期インターンでは、初日は雇用契約書を作成する場合が多いので、必要な持ち物も多くなります。
✅筆記用具
✅印鑑
✅身分証(運転免許、学生証等)
✅証明写真(指示があった場合)
✅履歴書(指示があった場合)
筆記用具と印鑑は、契約書の作成にあたって必要となるので、必ず持って行くようにしましょう。もし印鑑がないという場合は、前もって作成しておきましょう。
業務に必要なもの
企業によって異なりますが、基本的には以下の物が必須となります。
✅メモ帳・手帳
✅パソコン(指示があった場合)
✅充電器
メモ帳や手帳は、タスク管理をする場合や、社員や先輩から業務について教えられた場合メモをするのに必須です。パソコンについては、企業から貸与される場合があるので、指示があった場合のみ必ず持参するようにしましょう。
身だしなみ・エチケットに関するアイテム一覧
インターンにおいては、身だしなみも整えることが大事です。初めてインターン生や社員の方に会った際の第一印象、清潔感を左右します。
✅消臭スプレー(無香料推奨)
✅制汗シート
✅ヘアブラシ
✅保湿クリーム
✅予備のストッキング(女性の場合)
✅化粧品(女性の場合)
身だしなみは、単におしゃれに見せるためのものではなく、「相手への敬意」「仕事への真摯な姿勢」「自己管理能力」を示すための社会人としての基本的なマナーです。これらの持ち物はただの便利グッズではなく、「予期せぬ事態が起きても、冷静かつスマートに対応できます」という、あなたの信頼性やプロ意識をアピールすることもできます。
身だしなみを整えていないと、大雑把な印象を与えたり、インターンに対してやる気がないと判断される場合があります。
あると便利!持っていると安心な補助グッズ
ここでは、必須ではないもののあると便利なグッズを紹介します。
モバイルバッテリー
モバイルバッテリーがあると、スマホやパソコンを前日に充電し忘れていても、問題なく一日中使えます。インターンにおいてスマホは調べ物をしたり、他の方と連絡を取るのに必要なものなので、できれば持っておきましょう。
折り畳み傘
特に梅雨や夏の時期は突然雨が降ることがあります。もし出勤する際に急な雨に見舞われて傘がないという場合、全身が濡れた状態で参加することになり、悪目立ちしてしまいます。これも可能であれば持っておきましょう。
常備薬
インターン中に急な体調不良に見舞われる可能性があります。低気圧による偏頭痛や緊張による腹痛に対処するため、常備薬があると安心です。体調不良のままインターンに参加するとモチベーションが下がりますし、普段発揮できるはずの能力を発揮できなくなる恐れがあるので、可能であれば持参しましょう。
インターンのタイプ別|持ち物の違いに注意
ここでは、インターンの形式によって必要な持ち物がどう変わるのかを具体的に解説します。インターンの形式によりその内容が大きく変わるため、持ち物もそれに伴って大きく変動します。インターンに参加する直前は、必ずこの章を確認しましょう。
短期・1dayインターンの場合
長期インターンと異なり、短期・1dayインターンの場合は雇用契約書の作成が必要ない場合が多いです。その場合、印鑑や証明写真など契約の締結に必要な持ち物は省かれます。業務に必要なものだけ持って行くようにしましょう
✅筆記用具
✅メモ・手帳
✅パソコン(指示があれば)
✅充電器
✅身分証明書(本人確認をされる場合があります)
✅飲み物
長期インターン・現場体験型の場合
数週間〜数ヶ月にわたる長期インターンで必要となる持ち物は、短期と比べて多くあります。雇用契約書の作成が必要になる場合が多く、短期インターンよりも複雑で専門的な業務も行うことになるので、より実務的なものが必要となります。
✅印鑑(初日のみ)
✅証明写真(指示があれば)
✅身分証明書
✅筆記用具
✅メモ・手帳
✅ノートPC(指示があれば)
✅充電器
✅作業着、軍手等(指示があれば)
✅昼食・財布
✅飲み物
✅交通系カード
オンラインインターンに必要なもの
オンライン型のインターンに参加する場合は、上記のものと大きくことなります。身だしなみを整えて、強い通信環境を確保するようにしましょう。
✅Wi-Fi(遅延の少ないもの。IDが2つある場合、周波数の高いものに繋いでおきましょう)
✅ヘッドセット・マイク付きイヤホン
✅ノートPC(スマホをスタンドに置いてZOOMに参加すると、よくカメラがブレるので、安定したノートPCにしましょう)
✅充電器(ZOOMを使用すると普段より電池の持ちが悪くなります)
✅静かな環境(周囲の騒音によっては自分の声が相手に聞こえない可能性があります)
業界・職種ごとの持ち物の傾向と例
インターン先の業界や職種によって持ち物は大きく変わります。それぞれの企業にあった持ち物を持って行くようにしましょう。例えば、オフィスでの業務が中心なのか外出を伴う業務が中心なのか、フォーマルな職場環境かカジュアルな職場環境かなどで大きく違いが分かれます。
営業・商社系|外出ありのケース
営業職や商社系インターンなどは、企業によって外出や移動が多いものである可能性があります。
名刺ホルダー
まずは名刺ホルダーがあるとおすすめです。営業では名刺交換をする場面が多くあり、インターンを通じて多くの方から名刺を受け取ることになります。名刺を受け取った際のマナーとして、財布やポケットに入れるのではなく、まずは名刺入れの上に置いて丁寧に扱い、その場ではすぐにしまわず、会話終了後に名刺ホルダーなどに保管しましょう。
ハンカチ
次に、ハンカチを持っておくようにしましょう。汗を少し拭ったり、お手洗いの際に必要になります。営業は相手からの印象が他の業種よりも重要になるので、例えばお手洗いから手がずぶ濡れの状態で出てくると、相手に不潔な印象を与えることになり、その後の結果に悪影響が出ます。
ICカード
最後に、交通系ICカードも必須です。移動のたびに切符を買ってから乗車することになると、非効率的ですし、付き添っている社員の方をその度に待たせることになるので、必ず持っておきましょう。
IT・メーカー・事務職系|オフィス勤務中心
IT企業やメーカー、公務員の事務職などは、オフィスでの勤務が中心になります。
パソコン
指示があれば、必ずパソコンを持ち込むようにしましょう。IT企業やメーカーであればプレゼンや企画資料の作成が主な内容になるので、パソコンは必須となります。また、長い時間作業をすることになるので、充電器も持っておくようにしましょう。
メモ帳
メモ帳も必ず持つようにしましょう。インターン中は業務内容や企業について説明があることがほとんどなので、その都度メモを取る必要があります。
目薬
目薬も持っておきましょう。目が乾燥した状態で長時間過ごすと、集中力が低下する上に、目を傷つける可能性もあります。
クリエイティブ系企業|服装自由が多い
広告・デザインなどクリエイティブ系の企業は、服装自由であることが多く、持ち物もカジュアルなもので大丈夫な場合が多いです。服装に関してはこちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
また、名刺・ポートフォリオもあらかじめ作成しておきましょう。担当の方に名前を覚えていただくことで、今後の選考の結果に影響することがあります。
PCも持つようにしましょう。広告やデザイン系企業のインターンの場合、事業やデザインの提案をする内容のものが多く、作業にあたってPCが必要となります。また、デザイン系のソフトはPCに大きな負荷をかけることがあるので、充電器も持っておきましょう。
季節や天候に合わせた持ち物アドバイス
インターンは基本的に3年生の夏から4年生に進級する前の春にかけて行われることが多いため、時期によって持ち物を変える必要があります。
夏の暑さ対策グッズ
夏場のインターンは暑さ対策と汗・ニオイ対策を徹底しましょう。暑さはパフォーマンスに直結して、汗・ニオイは相手への印象に影響します。
汗拭きシート・制汗スプレーは必ず用意しましょう。また、制汗スプレーは無香料か微香タイプを選ぶのが無難です。職場には香りに敏感な人もいるため、「香りを抑える」ことが社会人マナーとして求められるケースもあります。
できれば替えのインナーも持っておきましょう。特に出勤する際の移動中は汗を書くことがあるので、開始前の内に着替えておくと、その後は快適に過ごすことができます。
営業系など外出や移動の多いインターンは、日傘や日焼け止めを持っておくようにしましょう。直射日光は体力を奪い、過度な日焼けは肌を傷めてしまいます。
冬の寒さ対策グッズ
冬場のインターンは寒さ対策や体調不良に備えましょう。
寒さ対策としては、厚着をしたり、重ね着をしたりすることがおすすめです。服装がスーツ指定の場合は、ロングコートを着ることで、フォーマルな印象と寒さ対策を両立することができます。私服指定の場合は、ダウンではなくコートを着ることで、おしゃれさと寒さ対策を両立できます。また、使い捨て懐炉(カイロ)を持っておくことで、オフィスが寒くても快適に作業ができます。
また、冬場は体調不良にも備えましょう。おすすめはマスク、常備薬です。咳き込んでいたり、頻繁に鼻を啜(すす)っていたりするなど体調不良と見られる方が周りにいる場合は、風邪を移されないようにマスクをつけましょう。また、冬場は急に腹痛を起こすことがあるので、胃薬を持っておくと良いでしょう。
雨・雪など悪天候への備えも忘れずに
また、雨や雪など悪天候への備えも忘れないようにしましょう。
梅雨や夏など天候が予測不可能な場合は必ず折り畳み傘を持つようにしましょう。また、可能であれば防水バッグも用意しましょう。PCは水に弱いため、雨が入り込んだりカバンに染み込んだりして濡れて故障することを防ぐためです。
持ち物を準備するうえでの注意点・NG例

ここでは、持ち物を準備する上での注意点・NG例について解説します。細かい失敗が意外にも致命的な結果を引き起こすことがあるので、インターンに参加する前は是非確認してください。
インターンのNG持ち物・バッグ選びの注意点
服装によらず、ビジネスシーンに相応しくなく、実用性の低い持ち物やカバンは避けましょう。
特に派手・華美なものは避けましょう。バッグは黒や紺、グレーなどの落ち着いた色で、無地やシンプルなデザインのものが望ましいです。原色系や大きなブランドロゴ、派手な柄はビジネスシーンには不向きとされます。
忘れ物防止に役立つチェック法と前日準備のコツ
忘れ物は「前日夜」に用意して、「当日朝」にも確認しましょう。
まずは、インターン期間中に何度も使えるチェックリストを作成しましょう。手帳やスマホのメモアプリに作っておくと便利です。ポイントは「カテゴリ分け」で、「必須の持ち物」(筆記用具、身分証明書、財布等)「身だしなみ」(制汗スプレー、ヘアブラシ、予備のストッキング等)「やること」(担当者の連絡先の確認、行き方・交通ルートの確認、スマホの充電等)に分けましょう。
チェックリストを作成し終えたら、準備に取り掛かりましょう。持ち物をカバンに入れて、服装一式を揃えた後、やることリストを見て漏れがないか確認しましょう。
当日の朝は、チェックリストを見ながら持ち物を確認して、身だしなみの最終チェックを済ませたら、インターン先に向かいましょう。
企業指定の持ち物がある場合の確認方法
企業から個別に持ち物を指定されている場合は、参加確定メールや案内メール、企業の採用マイページなどを確認しましょう。
持ち物について問い合わせたい場合は、インターン開始の1週間前〜3営業日前までに連絡することがベストです。早すぎると「案内を待てない人」という印象を与えかねません。また、前日や当日の朝の場合、担当者はインターンの準備に向けて多忙である可能性があり、返信が難しい場合があります。他にも「計画性がない」というマイナスの印象を与えるリスクがあります。
メールで問い合わせる際は、丁寧かつ簡潔に問い合わせることを心がけましょう。電話で問い合わせる場合は、「どこの(大学の)誰」かを最初に伝えた上で、インターンに参加することも伝えてから、要件を話すようにしましょう。
準備だけで終わらない!持ち物から始める印象アップ術
ここでは、持ち物をただの準備に留めず、面接や就業中の印象アップに繋げる工夫を紹介します。「たかが持ち物」と侮ってはいけません。
第一印象は小物で決まる?持ち物の“清潔感”で差をつけよう
第一印象は自分自身の見た目だけでなく、小物にも現れてきます。
例えば靴は、想像以上に見られています。泥やホコリで汚れていたり、踵がすり減っていたりすると、「だらしがない」「TPOへの意識が低い」「細かい仕事は任せられないかもしれない」などネガティブな印象を与える可能性があります。反対にきちんと磨かれていて綺麗な状態だと、「自己管理能力が高い」「丁寧に仕事ができる」「準備力がある」などポジティブな印象を与えることに繋がります。
他にもカバンも大事にしましょう。大学用のカジュアルなリュックを使っている、派手なブランドロゴが入っているなどビジネスシーンに不適切なカバンは避けましょう。この場合、相手方に「学生気分のまま」「公私の区別がつかない」「持ち物の管理ができず情報管理が不安」などの悪印象を与えかねません。反対にビジネスカバンなどビジネスシーンに相応しいものを使用すると、「整理能力がある」「TPOをわきまえた常識のある学生」など好印象を与えます。
持ち物にも企業研究の視点を|自己PRに繋がるヒント
持ち物を工夫することで、その企業に対する志望度の高さや自主性のアピールが可能です。
例えばメーカーの場合、その企業の製品を使用していることを会話の中で自然に伝えられると、志望度の高さがアピールできます。例えば、使用している文房具やスマートフォンケースなどに関連製品がある場合、自己紹介の一部でさりげなく触れると好印象につながることもあります。
また、インターンや個別相談会にあたって「質問リスト」を書いたノートを持ち込むと、相手に対して「やる気がある」印象を持たせることができるでしょう。
経験者が語る「持っていて良かった」リアルなアイテム集
ここでは、実際に企業のインターンシップに参加したことのある大学生が語る、リアルな「持っていて良かった」というアイテムを、当時のエピソードを交えながらご紹介します。
モバイルバッテリー
「1日中スマホが使えず焦った…」
営業同行の1dayインターンで地図アプリを多用。スマホの充電が切れかけたとき、持参したモバイルバッテリーが大活躍。連絡手段や情報確認にも必須でした。
替えのストッキング
「まさかの伝線…でも落ち着いて対応できた」
受付で座ることが多いインターン初日、移動中にストッキングが伝線。予備を持っていたおかげで、慌てず履き替えられ、身だしなみを整えて参加できました。
メモ帳とフリクションペン
「細かいメモが後の面接で役立った!」
企業説明やフィードバック内容をすぐに記録。フリクションペンで何度も書き直しができて便利。メモした内容を元にエントリーシートや志望動機にも応用できました。
替えのマスク
「緊張で汗をかいても清潔感キープ」
夏のインターンで蒸れてしまい、途中で替えのマスクに交換。気持ちもリセットできて、面談のときも安心して話せた。身だしなみの一部としてマスクは綺麗であるべき!
クリアファイル
「配布資料を綺麗に持ち帰れて助かった」
会社案内やスケジュール表など、当日配布される紙資料が意外と多かった。クリアファイルを用意していたおかげで、資料を折らずに保管・見直しができました。
まとめ
今回は、インターンシップの持ち物について解説しました。時期やTPOにあった持ち物を持っていくだけで、あなたの常識や準備力をアピールすることができ、その後の選考結果を左右する場合があります。この記事を参考に、後悔のないインターンシップにしてください。
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